オルカンとS&P500どっち?初心者が選んだ理由|新NISA
オルカンとS&P500はどっち?初心者が選んだ理由を正直に話します【新NISA】
新NISAで投資を始めようとすると、必ず出てくるのが「オルカン」と「S&P500」という二つの名前です。そして、初心者の多くが最初にぶつかるのが、「結局、どっちを選べばいいの?」という悩みではないでしょうか。
この記事では、オルカンとS&P500の違いをわかりやすく比較したうえで、それぞれどんな人に向いているかを整理します。さらに、おこづかいの範囲で6年間投資を続けてきた私自身が、最終的にオルカンを選んだ理由も、正直にお話しします。
この記事の結論(先に要点だけ)
時間がない方のために、最初に要点をまとめます。
- オルカンとS&P500は、上位の中身の約9割が同じ。正反対の別物ではありません。
- だから、両方を買っても分散の効果はほとんどありません。どちらか一本で十分です。
- 選ぶ基準は「どっちが儲かるか」ではなく、「値下がりしても、あわてず持ち続けられるか」。
- 迷ったら、より分散が効いているオルカンがシンプルな選択。私自身もオルカンにしました。
では、順番に見ていきましょう。
オルカンとS&P500の違いは?
まず、二つの基本的な違いを、シンプルに押さえましょう。
オルカン(全世界株式) は、世界およそ50か国の会社に、まるごと分散して投資する商品です。「どの国が伸びるかわからないから、世界全体に少しずつ」という考え方です。正式名称は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などが代表例です。
S&P500 は、アメリカを代表する主要500社に投資する商品です。「世界経済を引っぱっているのはアメリカだから、そこに絞る」という考え方です。
比較表でひと目で確認
| 項目 | オルカン(全世界株式) | S&P500(米国株式) |
|---|---|---|
| 投資先の国 | 世界約50か国 | アメリカのみ |
| 米国株の比率 | 約6割 | 100% |
| 分散のきき方 | 世界全体に広く | アメリカに集中 |
| コスト(信託報酬) | ごくわずかに低い傾向 | 低い |
| 値動きの大きさ | 比較的おだやか | やや大きめ |
| 向いている考え方 | どこが伸びるか読めない | アメリカの力を信じる |
実は「中身」はよく似ている
ここで、意外に思うかもしれない事実をひとつ。
「全世界株式」という名前のオルカンですが、その中身の約6割は、実はアメリカの会社です。世界で大きく成長している会社の多くがアメリカにあるので、自然とそうなります。
だから、二つが組み入れている代表的な会社の顔ぶれを見ると、上位の約9割が重なっています。名前を聞いたことのある、世界的な大企業たちです。
つまり、オルカンとS&P500は、正反対の別物ではなく、中身のかなりの部分が似ている「兄弟」のような関係なのです。この事実は、あとの「両方買うべき?」という疑問にもつながる、大事なポイントです。
気になるリスクは? どちらも元本割れはある
選ぶ前に、リスクも正直に知っておきましょう。
オルカンもS&P500も、どちらも株式で運用する商品です。ですから、値下がり(元本割れ)の可能性は、どちらにもあります。過去には、大きな経済ショックのときに、どちらも一時的に価値が半分近くまで下がった局面もありました。
違いをあえて言えば、アメリカ一国に集中するS&P500のほうが、アメリカの景気が悪くなったときの影響を、より強く受けます。オルカンは世界に分散しているぶん、その揺れが少しだけやわらぐ傾向がある、という程度の差です。
大切なのは、「絶対に下がらない安全な商品」は存在しない、と知っておくことです。そのうえで、下がったときに自分がどう感じるかを、選ぶ基準にしていきます。
オルカンとS&P500、どっちが向いている?【タイプ別】
では、あなたはどちらが向いているのか。タイプ別に整理します。
S&P500が向いている人
- アメリカ経済の成長を信じている
- 多少値動きが大きくても、高いリターンを狙いたい
- 下がっても「アメリカだから大丈夫」と持ち続けられる
オルカンが向いている人
- どの国が伸びるか、正直わからないと思う
- できるだけ分散して、おだやかに長く続けたい
- アメリカ一本だと、下がったとき不安になりそう
迷ったら、どうする?
もし、どちらとも決められないなら——より分散が効いているオルカンを選ぶのが、シンプルでおすすめです。投資の基本である「分散」という点では、オルカンのほうが徹底されているからです。もちろん、「アメリカに集中してもいい」と納得できるなら、S&P500も十分に良い選択です。
「両方買えばいい」は正解?
「決められないなら、両方買えばもっと分散できるのでは?」——そう思う人も多いです。
でも、ここが大事なところです。両方を買っても、分散の効果はほとんど増えません。 なぜなら、さきほど見たとおり、二つの上位銘柄の約9割が重複しているからです。同じような中身を、二重に持つことになるだけなのです。
ですから、基本は、どちらか一本で十分。無理に両方持つ必要はありません。
いちばん大事な判断軸は「続けられるか」
ここまで違いを見てきましたが、いちばんお伝えしたいのは、これです。
選ぶ基準は「どっちが儲かるか」ではなく、「値下がりしても、あわてず持ち続けられるか」です。
未来のことは、だれにもわかりません。過去にS&P500の成績が良かったからといって、これからも同じとは限らないのです。だから、過去のリターンの数字だけで選ぶのは、おすすめしません。
投資でいちばん大事なのは、下がったときに、こわくなって底値で売らないこと。どんなに成績の良い商品でも、途中で手放してしまったら意味がありません。だからこそ、「自分が下がっても持ち続けられるほう」を選ぶのが、正解なのです。
私がオルカンを選んだ3つの理由
参考までに、私自身の話をさせてください。私は最初、両方に投資してみました。そのうえで、最終的にオルカン一本に落ち着きました。理由は三つあります。
理由1:考えるのが、めんどうだったから
正直な理由です。長く続ける積み立てでは、手間をかけず「ほったらかし」にできることが、いちばんの続けるコツだと思ったのです。積み立ての売買は、そもそもリアルタイムでするものでもありません。だったら、悩まず、ほうっておけるほうがいい、と考えました。
理由2:S&P500の中身の多くが、オルカンにも入っているから
さきほどお話ししたとおり、オルカンの中身の約6割はアメリカで、S&P500と重なる会社もたくさんあります。だったら、わざわざ両方を持たなくても、オルカン一本で、アメリカの成長もだいたい取り込める。そう納得できました。
理由3:長期では、先のことが誰にもわからないから
これが、いちばん大きな理由です。これから、どの国が伸びるのか、いつ暴落が来るのか、正確に当てられる人はいません。だとしたら、私は「100点」を狙うより、「どんな未来が来ても、だいたい80点は取れる」ほうを選びたいと思いました。世界中に分散したオルカンなら、どこかの国が沈んでも、別の国が支えてくれます。最悪の事態を想定したときに、いちばん後悔が少ないのは、こっちだと考えたのです。
もちろん、これはあくまで私の考え方です。「もっとアメリカの成長に賭けたい」という人は、S&P500を選ぶでしょうし、それも立派な判断です。大切なのは、人のまねをすることではなく、自分が納得できる理由で選ぶことです。
まとめ:完璧な正解より、続けられるほうを
最後に、この記事の要点をもう一度まとめます。
- オルカンとS&P500は、中身の約9割が同じ「兄弟」のような関係
- 両方買っても分散効果はほぼないので、どちらか一本で十分
- 選ぶ基準は「儲かるか」ではなく「下がっても持ち続けられるか」
- 迷ったら、より分散の効いたオルカンがシンプルな選択
オルカンか、S&P500か。この悩みは、投資を始める人のほとんどが通る道です。でも、振り返れば、きっと笑い話になります。「どっちでもよかったんだな。大事なのは、始めて、続けることだったんだ」と。
完璧な正解を探すのをやめて、「自分が続けられそうなほう」を選ぶこと。その一歩が、あなたを、迷える初心者から、自分の軸を持った投資家へと変えていきます。どちらを選んでも、大丈夫です。
よくある質問(FAQ)
Q. 初心者はオルカンとS&P500、どっちがおすすめ? A. どちらも初心者に人気の王道です。迷ったら、より分散の効いたオルカンがシンプルでおすすめですが、アメリカの成長を信じられるならS&P500も良い選択です。大切なのは、下がっても持ち続けられるほうを選ぶことです。
Q. オルカンとS&P500、両方買ってもいい? A. 買っても問題はありませんが、上位銘柄の約9割が重複しているため、分散の効果はほとんど増えません。基本はどちらか一本で十分です。
Q. オルカンは「全世界」なのに、なぜ米国比率が高いの? A. 世界的に大きく成長している会社の多くがアメリカにあるためです。時価総額の大きい会社ほど比率が高くなる仕組みなので、結果としてオルカンでも約6割がアメリカになります。
Q. どちらのほうが儲かりますか? A. 未来のことは誰にもわかりません。過去の実績が将来も続くとは限らないため、リターンの大きさではなく、自分が長く続けられるかで選ぶことをおすすめします。
※この記事は、私自身の体験と考えをお伝えするものであり、特定の商品をおすすめするものではありません。投資の判断は、ご自身の責任で行ってください。投資信託には元本割れのリスクがあり、掲載した内容は将来の結果を約束するものではありません。商品の詳しい内容や手数料は、必ず最新の目論見書などでご確認ください。
